辛の美しさって、ただ綺麗なだけじゃない。
人の心をざわつかせたり、嫉妬させたりする危うい美があると思うんです。
私は丙日生まれだからこそ、辛の完璧な美を見た時に胸の奥がぐっと掴まれるような苦しさを感じたことがあります。
辛を私になりに言葉にすると、嫉妬する美は狂気に満ちている。
なんか、癒される〜。とか、美しさにただ見惚れて満足するような感じでもない。

う〜ん。なんだ、この気持ちは。
辛はどうして、そこまで完璧を求めるのでしょうか?
その根っこの心理と、恋愛の傾向を四柱推命の視点から、分かりやすく整理していこうと思います。
辛(かのと)は「冷たい美」を作り上げる干
四柱推命において、辛は五行において陰の「金」に属します。
自然界に置き換えると、宝石や刃物(ナイフ・ハサミ)のように繊細で鋭い光や刃となります。
宝石や刃物は濁りや曇り、サビを嫌うのでそれらを排除しようとし、自分が一番美しく輝ける環境や場所を求めます。
人にとって美しさは千差万別ですが、辛にとっての美は「整える」ことの先にあります。
辛は金ですので、五行の流れにより水を生みます。(金相水)
というのは、金属が冷えて水滴が溜まる光景がそのまま五行の流れに結び付くからです。
宝石や刃物は水によって汚れを流したり、切れ味を良くするためにも水を必要とします。

水がなければ宝石は輝かないし、刃物も整わないからですね。
辛はなぜ完璧を目指すのか
辛は「金」の五行でありますが、金の庚と共通して性質は「削ぎ落として形にする五行」です。
金を(辛・庚)をもつ人は、共通して無駄を省き中途半端さを嫌います。目的がはっきりしてるほど燃えるタイプです。
その中でも辛は、「繊細な美の追求」が強いと思います。本物だけを、自分が間違いないと思うものを作り上げていく。そんな完璧さを追い求めます。
そして、宝石や刃物といった見た目からもそうそう簡単に触らせません。中身はクールで頑固な一面もあります。
つまり、完璧主義であり強い信念を持つ特徴があるからなんですね。
辛の良さが発揮されている時は、宝石は輝き、刃物の切れ味は抜群です。辛のきめ細かい気遣いや繊細な美意識を人々に与えている瞬間です。
反対に辛が曇ってると、自己肯定感が低くなり依頼心が作動します。

辛は作り上げる完璧な美!人々を魅了します。
辛は汚れを嫌う
ここまでくると、そりゃ宝石や刃物は汚れてたら価値ないし売り物にもならないですよね。って話で。
辛はいかに、いつでも自分が輝いていられるか?がポイントになります。
辛は宝石であり刃物ですので、汚れたら洗い流し清めてくれる水が必要になります。つまり外側を磨き切ることで、自分の存在を守ろうとします。
表面が汚れていれば、外側の評価が気になり自己肯定感に直結しやすいからです。
ですので、辛は汚れを嫌います。(無駄を省いたり、曖昧なものに巻き込まれないようにする)
一見冷たそうに感じますが、それが辛が輝くために必要なことだからです。この「冷たい」が重要。
辛が汚れているサインは、依頼心的になりNOが言えなくなったり意見を周りに求めすぎる時です。
だからと言って、自意識過剰やプライドが高すぎても辛の良さは発揮されずらいのですが、本当の辛の美は、人の前で脆さを見せる瞬間にだけ光るんです。
そこを乗り越えた掴んだ美に、人々は魅了されるのだと思いました。
辛の弱さを隠すための美
辛を日干にもつアーティストや芸能人を見ても、生まれた時から洗礼されていて才能が備わってる勝ち目ない美意識の塊の人と思ってました笑。
でも実際は、「弱さを知られたくない」っていう恐れから作られた鎧なんだと。
辛の完璧さって生まれつきじゃない。
本当は脆くて、人一倍傷つきやすいのではないかと思います。そして美以外で自分を守れないものも持っている。
辛の美がここまでにも洗礼され、弱さを隠す美となったのには訳があります。
- 小さい頃「欠点」って指摘されたり、笑われたりした
- 「二度とあんな思いしたくない」で洗練し始める
- 感情を見せるより「完璧な自分」で世界と繋ごうとする
- その結果、完成物(歌詞・作品・ネタ)のクオリティで勝負する
辛レベルになると欠点の指摘は死刑宣告みたいに感じることがある。
自分の欠点を徹底的に分析し、隙のない完璧な美の追求が始まります。そして宝石を研磨し鋼の鎧を作り上げます。
ここが辛の美の根っこなのだと思いました。
辛と恋愛|尊敬と理想化が先に来る
辛の恋愛傾向として、
- 「尊敬」できる相手に惹かれる
- 安売りしない
- 安心より強さを求める
辛にとって恋愛とは「寄り添う」よりも、まず相手を見極めることなんです。
宝石は、キラキラ輝くことで人々を魅了します。その美しさに集まる=モテる。
冒頭にも言いましたが、宝石は高価で簡単には触れることができません。
しっかりケースに入れられ頑丈に保管され、大事にされています。
実際、恋愛においても本当に信用できる相手なのか?自分に相応しい相手なのか?など距離が縮まるのにはかなり時間がかかるタイプです。
また、そこには相手が尊敬できて理想とする人なのか?を考えます。
感情より先に理性が働きやすいのが辛の特徴です。
相手には脆さを見せた瞬間にだけ、本音が出せる。そんな相手と巡り会えた時、辛はやっと「安心して美を脱ぐ」ことができるんです。
辛と相性の良い日干と苦手な組み合わせ
個人的な感想ですので、参考程度にしてみてください。
辛と相性が良い日干はズバリ「己」です!
そもそも土相生金ですので、土が金を生み出す関係ではありますが己の安定安心さは辛にとって必要な存在です。
日干同士の相性だけでなく、命式全体の五行バランスも重要ですがここでは割愛いたします。
芸能人やアーティストを例にしますと、
サンドウィッチマン富澤(辛)×伊達(己)
仙台から上京して約10年間同居していたという2人。
伊達さん(己)の穏やかで包み込むような土の性質が、富澤さん(辛)の繊細で芯のある光を受け止め、磨いてきたのかもしれません。
富澤さんの鋭さを伊達さんがマイルドにしてお笑いに変える。
まさに「辛は己の上で輝く」関係ですね。
あの人気バンドも納得な相性
King Gnu常田(辛)×井口(己)
常田さんのストイックな「辛」は孤高の美を追求する星ですが、井口さんの「己」がそばにいることで、その美が人の心に届く作品になります。
完璧と感情、理知と感性。
その両方があるからこそ、King Gnuの音楽は唯一無二の世界観を生み出しているのだと思います。
この2つの相性を見ていて、辛は相方(己)がいると才能や美、作品が社会に届くという特徴があります。
己は受け皿の土で、辛の才能を人間界へ翻訳するそんな関係となります。
辛の汚れを洗い清めてくれる壬(水)も相性が良いとされています。
五行のバランスによりますが、海や川と宝石の相性は、深い海のそこに宝が眠っている状態になり、辛の才能が表面に出てこない。
海や川が宝を隠すもしくは流してしまうという相性にもなり得るのです。
辛×丙=干合惹かれ合うと言われてます。
ですが、個人的に干合は扱い辛いのが実際です。関わると確かに自分に無いものを持っているのですが、惹かれるほどしんどい。
丙は太陽でありのままで輝こうとしますが、辛は欠点を削って輝こうとする。
どちらも光の性質ではありますが、世界が違います。フィールドが違う。
だからお互いに相手を見ていると、「私このままでいいのかな?」「完璧じゃない自分は・・・。」と感じ比較や焦りを感じます。
でも、そんなお互いの違いを理解し合って、自分の光をうまく使いこなせたら最強の相性なんだろうな。
それが、辛と丙干合のリアルだと私は思っています。
大運に干合が巡ると、相性と同じような現象が起こります。⇩こちらも参考にしてみてください。
まとめ
辛の美しさは、ただの完璧ではありません。
それは、人間の弱さや強さ、美しさも汚さも全部知っているからこそ、自分を守るために磨きあげ結果、辛の美しさに人々は魅了してしまうのだと思いました。







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